SPEAKER
- 中野 隆司
- テクミラホールディングス株式会社
取締役
Interview
会社の拡大に伴う社内の変化が本格化しはじめたのは、東証一部に鞍替えしてネオスに社名変更する2012年あたりからです。きっかけはM&Aを本格的に経営戦略に組み込んだことにあります。マザーズ上場以後、社会はスマホや新しい通信規格の登場により変革されていきました。同業他社も淘汰されていくなか、新しいアクションとしてこれまで協業してきた複数のパートナー企業とのM&Aを視野に入れるようになります。
特に、東証一部への移行後に行われたカタリスト・モバイルとの合併は、当社にとって大きな意味を持つものでした。当時のプライムワークスが携帯電話メーカーや法人向けのソリューションを展開していたのに対して、カタリスト・モバイルはAdobe Flashなどの技術を活用した独自のエンジンやサービスを開発し、展開していました。そこで、ネットサービス時代におけるソリューションとサービス開発力の強化を目指してM&Aを実行し、ネオスが誕生したのです。しかし事業はもとより、理念や社風も異なる2社が一つの組織として足並みを揃えることは、当然一筋縄ではいきませんでした。
M&Aにおける重要点は、企業文化の違いをどのようにすり合わせ、あるいは許容していくのかという点に尽きると思います。合併後しばらくは、組織体制のチューニングや、報酬体系の整理整頓、企業ビジョンの浸透や各スタッフとの対話など、地道な取り組みを実施することが極めて重要でした。当時は手探りでしたが、この時に培ったノウハウや体制はその後のグループ拡大においても大いに役立ちました。
![](/20thAnniv/assets/img/02/img--03-01.png)